バージニア工科大乱射事件:犯行声明のビデオ

この事件の今日あたりから学校の責任を問うような方向で流れていくように思われたが、なんと今日になり犯人からの犯行声明のビデオと写真がCBS に届いた事でアメリカの報道は犯人の異常性、また動機の解明に一気に流れている。ビデオはアメリカのニュースサイトでどこでも見れる。

CBS:(一部抜粋のみ)
http://www.cbsnews.com/stories/2007/04/18/virginiatechshooting/main2697827.shtml

CNN:(ほぼ全文)
http://www.cnn.com/video/player/player.html?url=/video/us/2007/04/18/sot.nbc.cho.speaks.nbc

Yahoo News:(一部抜粋のみ)
http://cosmos.bcst.yahoo.com/up/player/popup/?rn=49750&cl=2432995&ch=68276&src=news

この犯行ビデオが凄まじくおぞましい。もしかしたらかなり酷い差別やイジメが遭ったのかもしれないとも考えれなくもないのだが、アメリカの教育機関はイジメや校内暴力に非常に敏感なので、もし仮にそういったことがあったとしても、学校に訴え出れば容易く阻止できたはずである。従って表立った直接的なイジメがあったとは極めて考えにくい。

犯人はビデオの冒頭で「その時が来たのでやったんだ。やならければならなかった。こんなことをしなくてもいいはずだ。去ることもできた。でもだめだ。もう逃げない。」と決意のようなことを言っている。

そして自分をキリストに重ね合わせ「俺はキリストのように死ぬ。何世代にも渡る、自分を守る術を持たない、弱き者たちを勇気付けるために。」といった内容のことを喋っている。な、なんだんだ。

中盤は「お前らは唾をかけられたり、ゴミを飲まされたりする気持ちがわかるかい?お前らは自分の墓を掘る気持ちがわかるかい?」といった感じの恨み節なのだが、聞いているとだんだんキリストの受難の話とゴッチャになっており、別に現実に遭った話、という訳ではないようだ。

そしてビデオは裕福な「お前ら」への恨み節で締めくくられるのだが、なんだが「被害者根性」満載で気味が悪い。自分の異常性を他人のせいにして正当化している感じ。全文を読みたい人はWIRED.COM にあります。

http://blog.wired.com/27bstroke6/2007/04/chos_madness_je.html


俺自身東部にある白人が大多数を占めるような中西部の大学を卒業したので、あの独特な孤独感や疎外感は分からなくもない。差別も確かにあった。そして田舎者で金持ちのくせに不明不満ばかり言って、金の使い方だけは一丁前って感じの連中が沢山いた。でもそれらのことはいい社会勉強だった。

この犯人はつまるところ頭が異常になって自分を追いつめてしまったんだろう。犯人は高校、大学を通じて一緒にご飯を食べる相手さえいなかったそうなので、間接的にはかなり長い間イジメられていたのかも知れないとは思う。あるいはそれは個人的な性格の問題だったのかもしれない。

仮にこの犯人に同情の余地があったとしても、大量殺人を正当化することはできはしない。虐殺の準備をするぐらいなら他にやることがあっただろうに。